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    らーめん七福人 の世界    

大宮駅周辺は、近年グッと都会的になってきました。
特に、西口はとても埼玉県とは思えないほどの発展ぶり(えー、誉めているんですからね)。一方、東口は下町的というか庶民的なにぎわいに満ちています。

その東口を降りて、北へ向かって少し歩いていくとアーケードが架かった一番街があります。その一番街の東端、中山道との交差点角にあるREX大宮に入り、エスカレーターでパチンコ、ゲーセンなどの階を通過して4階にたどり着くと、ラーメン店街「七福人」があるのです。実は正面入口は中山道側のエレベータを降りたところにあるので、
池袋にあるのは「七福神」。で、こちらは神様までいかない「七福人」であるところに、
謙虚さが見えます。ん、どこに?

さて、「七福神」は名称から推察できるように、7軒のラーメン店が集まっています。

2004年5月 「らーめん七福人」から「大宮ラーメン村」へ
名称変更しました。


神門じゃなかった人門
 えー、お店じゃなく、入口のことね。
 もともと、物販施設の途中階ですので天井高が低く、また床面積が小さいこともあって、苦労しているようだが、仮想天井などの内装や店舗配置に工夫して、それなりの雰囲気を出している。
 エレベータを降りると、真ん前になにやら神社らしきものがあり、その周りがちょっとしたイベントスペースとなっている。
 入口というか人門(^^ゞはその神社の前を通り過ぎたところにある。
 人門から覗くと、左右にラーメン店が配置され、さらに一番奥には最近のテーマレストラン街ではお約束の雑貨屋がある。うーん、ツボを押さえた構成だね。

中華そば 青葉 大宮店
特製中華そば
 @850円
 労働者大衆のラーメン「青葉」は、最近、飯田橋店の成功に気をよくしてか、中野本店の他に、あちゃらこちゃらに支店ができつつある。ファンとしてはうれしい限りだが、はたしてあのインパクトのある味は守られているのか、多少気になるところではある。
 実際、この店の味はちょっと「上品」指向と見受けられる。いや、青葉全店がそういう方向に走っているのだろうか???
 店のつくりは、白地ののれんなど本店のイメージをちゃんと守っている。
 麺は、中太の平たいややちぢれ麺
 スープは、とんこつスープと煮干・鰹節スープとのブレンド
 半熟卵、チャーシューのほか、なつかしいナルトが載る

熊本ラーメン ひごもんず
角煮ラーメン
 @850

 熊本ラーメンといえば、「桂花」である。「いや、こむらさきだ」「そぎゃんこつはなか、黒亭ばい」という人もいるだろうが、東京におけるご当地ラーメン九州版の始まりはなんといっても「桂花」(末広店)なのだ。
 「ひごもんず」は、熊本出身でなおかつ「桂花」出身の店主が荻窪で始めたお店。すなわち、ほぼ桂花風の味わいである。
 本店は、西荻窪。
 なお、「熊本ラーメンひごもんず」と称する場合は、直営店ではなくフランチャイズである(未確認(^^ゞ)。
 麺は、桂花風の太めのかん水少なめ少加水でちょっとやわらかすぎ
 スープは、熊本風の軽いとんこつ白湯
 トッピングは、チャーシュー、めんまのほか、桂花風に茎わかめ、キャベツ、ただし海苔は桂花じゃないぞという主張?
 マーユという、にんにくベースのタレがかけてある

元祖じゃんがららあめん
じゃんがららあめん(辛さA)+味付玉子
 @680+50 (外税)

  「じゃんがら」といえば、一般の人(「ラーメン好きの」という形容詞がつきますが)は、通常「九州じゃんがららぁめん」を思いだすよね。秋葉原を本店に、すでに20年近い歴史と、多くの支店をもつ大店(おおだな)だ。
 ところが、じゃんがらに元祖があるってんだから、世の中は面白い。
 この「元祖じゃんがららあめん」は、実は「九州じゃんがららぁめん」より歴史が浅いらしいのだが、「じゃんがららあめん」という名称の商標権を持っているという。だから元祖といっているのかどうかは判らぬが、「他の店がじゃんがららあめんという名称を使うと損害賠償を請求するぞ」と強気の告示をメニューに書いてある。商魂という意味では、こちらの方が上であろうか。「九州じゃんがららぁめん」はなにせ学習塾を主題としてるもんなぁ。
 本店は水戸。
 店内は、居酒屋風の造りで、飲物も多種取りそろえてある。
 麺は、多加水細めの縮れ麺で黄色みが強く、ツルツルしているので、スープが絡みにくい感じ
 スープは、とんこつしょうゆ味で、ちょっと味噌の香りもする、全体としてはさっぱり系、無化調
 ただし、相当ぬるい
 トッピングは、かなり柔らかいチャーシュー、大豆もやし、海苔、味付玉子半分
 なので、味玉追加は余計なお世話だった
 写真の赤いトッピングが「じゃんがら」で、唐辛子、豚肉、玉ねぎなどを煮詰めたようなもの
 じゃんがらの量で辛さを調節
  

  最近の小売業全体の低迷や郊外化に押されて、少々元気のない大宮駅東口。
大型小売店が相次いで撤退する中、長崎屋大宮店跡は、オリックスが手がけた複合アミューズメント施設「REX大宮」に変身。
REX大宮は、地階・1階がパチンコ店、2階がゲーセン、3階がダイニングバー、4階がこの七福人、5階が居酒屋で構成されています。

 しかし、「麺道場」からはじまったラーメン店集積の商業スキームは、「新横浜ラ博」でその優位性が証明され、いまや「ラーメンスタジアム(福岡キャナルシティ)」「小樽運河食堂ラーメン工房」「旭川ラーメン村」「泉ヶ丘ラーメン劇場(堺ジョイパーク泉北店)」「ViNAWALK(海老名)」と大流行の様相です。
類似のテーマレストランコンプレックスとして中華街があり、近年は立川、お台場デックス、千里と増殖中ですが、それほど大流行というわけではありません。
ラーメン店の集積がなぜこのように広まっていくのか、またそれぞれがなぜ大勢のお客様に支持されていくのか?
それって、研究に値するテーマなのか(^^)、それとも単に流行に弱い日本人の性格が出ただけか(^^ゞ

現在のところ最後発の七福人は、ビル全体の業態構成に問題もあり苦戦しているようです(あの「風来居」がランチタイムですらガラガラ!)が、演芸イベントや「創作らーめん屋台」という情報発信型イベントを仕掛けつつがんばっています。