ホーム お店案内 タウンマップ 探検記 編集後記

    若月(わかつき)
   

新宿駅西口、大ガードから南側の、ごちゃごちゃと飲み屋、焼鳥屋、定食屋、金券ショップなどが立ち並ぶ一帯は、「思い出横丁」「やきとり横丁」と呼ばれている。
しかし、この名称はほんの20年ほどのことで、それ以前は「しょんべん横丁」と呼ばれていた、戦後の闇市のままの街なのです。なに故にそんな名称になったのか。それは、焼鳥屋などの路地に立ちシ○ンをする客が絶えなかったためらしいのです。その対策として、街区中央に公衆便所がつくられ、また、公衆の意識向上もあって、もちろん今ではそんな子とする人はいなくなりましたが。

さて、我が国の戦後意識がそろそろ薄れかけた頃、こうしたいわゆる「焼け跡闇市」の街がなおあちこちに残り、高度成長期を支えたサラリーマンの疲れを癒し続けたのです。
そういえば、中央の路地がクランク形状となっていることや、店舗業態の配置に一定の規則性が見られることなど、社会学、建築学的に興味をそそる街であったため、一時は盛んにサーベイの対象となったものです。

そのしょんべん横丁中央付近に、この「若月」があります。

      手打ちつけめん
 @500

 麺は、やや幅広で、短く不揃いの縮れ麺
 固めはよいが、ちょとぶつぶつと切れるところがあるのは、小さなゆで釜でゆでたせいか
 つけだれは、サッパリとしたしょうゆ味だが、魚介系の酸味とちょっとムッと来る匂いが メンマは、薄味でなかなかのもの
   

麺は、2階で手打ちしているという。

客席は1階のみで非常に狭く、サラリーマン風の客でいつも満員です。その多くが、ソース焼きそばを食べており、どちらかといえば焼きそばの方が有名のようです。なかには、「ラーメンと焼きそば!」と注文する人もいたりします。それでも750円ですから。

ついに先日、市街地再開発準備組合が発足したそうです。この一帯がすべて再開発され、2万平米のビルになるといいます。時期すでに遅しの感もしますが。